「通信制高校に通っているけれど、やっぱり毎日学校に通いたい」「全日制のクラスで仲間と一緒に学びたい」──そんな思いを抱いたことはありませんか?
近年、通信制から全日制への転校を考える生徒は増えていますが、誰にとっても最適な選択とは限りません。自由度が高い通信制と、集団生活が基本となる全日制では、求められる適性や生活スタイルが大きく異なるからです。
では、どんな人が「通信制から全日制への転校」に向いているのでしょうか?
この記事では、転校を成功させやすい人の特徴を5つのポイントに分けてわかりやすく解説します。自分自身の性格や生活リズム、将来の目標と照らし合わせながら、転校すべきかどうかを見極めるヒントにしてください。
通信制から全日制への転籍は可能?その基本条件をまずチェック
現在、通信制高校に通っているけれど、「やっぱり全日制の高校に戻りたい」「毎日学校に通う生活を送りたい」と思い直す人は少なくありません。中には最初から全日制を希望していたものの、家庭の事情や体調、入試の関係で通信制に進学したというケースもあるでしょう。
では、通信制高校から全日制高校に“転校”することは実際に可能なのでしょうか? その答えは「可能だが、条件付き」です。小・中学校のように自由に転校できるわけではなく、いくつかのハードルをクリアしなければなりません。
この記事では、通信制から全日制への転籍を目指すにあたって、最初に確認すべき基本条件について詳しく解説します。
◆「転籍」と「転校」は同じ意味ではない?
まず前提として、「通信制から全日制への転校」は、正確には**「転籍」または「編入」**という表現になることが多いです。これは、高校が「単位制」「学年制」と制度が分かれており、その違いにより手続きや評価が変わるためです。
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転校: 在学中の高校から別の高校へ、同じ学年や単位を引き継いで移動すること(一般的な言い方)
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転籍: 通信制などの異なる課程(単位制)から、全日制(学年制)へ制度を跨いで移動すること
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編入: 一度高校を退学してから、再度別の高校に入り直すケース。単位が引き継がれない場合も多い
つまり、「今の学校を続けながら別の全日制高校へ移る」というルートを取るなら、それは転籍または転入と呼ばれ、一定の条件をクリアし、かつ試験に合格することが前提となります。
◆通信制から全日制へ転籍するための3つの基本条件
転籍を考える前に、まず以下の3つの条件を満たしているかを確認しましょう。
1. 転校先(全日制高校)に「欠員」があること
全日制高校は定員制のため、基本的に**空きがなければ転入を受け付けていません。**特に公立高校では、欠員募集が毎学期ごとに限定され、人数も非常に少ないケースが多いです。
東京都の場合を例に挙げると、年3回(春・夏・冬)の募集期間がありますが、1校あたりの募集人数は「若干名」程度です。人気校や都市部の学校になるほど、倍率が高くなりやすいことを考慮しましょう。
2. 現在の通信制高校で「必要な単位を修得している」こと
全日制高校は「学年制」、通信制高校は「単位制」で運用されています。この違いから、通信制高校で取得した単位がそのまま認められるわけではありません。
転籍を希望する際は、志望する全日制高校に「単位照合」を行ってもらい、どの科目が認められるかを確認してもらう必要があります。
ここで卒業に必要な単位数が不足していると、希望する学年に入れず、1つ下の学年から再スタートとなる場合もあります。通信制で習得した単位数や内容は、しっかり整理しておくことが重要です。
3. 転校希望先の高校と「同じ都道府県」に在住していること
公立高校の場合、基本的にその都道府県に住民票がある人のみが出願できます。隣県の学校に進学したい場合は、保護者も含めて転居が必要になるケースがあります。
また、私立高校も同様に居住地を重視する学校が多いため、現在の住所と志望校の所在地との関係性は要チェックです。
◆転籍のタイミング:1年の中でいつがベスト?
通信制から全日制への転校は、1年のどのタイミングでもできるわけではありません。一般的には以下のようなスケジュールで募集が行われます(※公立高校の例):
学期 | 募集発表 | 願書受付 | 試験日 | 入学時期 |
---|---|---|---|---|
1学期 | 3月上旬 | 3月中旬 | 3月下旬 | 4月(新学期) |
2学期 | 7月上旬 | 8月上旬 | 8月中旬 | 9月(2学期) |
3学期 | 11月下旬 | 12月上旬 | 12月中旬 | 1月(3学期) |
つまり、「今すぐにでも転校したい!」と思っても、募集がなければ応募すらできないことが多いのです。自分の希望する時期と、募集のタイミングが合うかどうかも非常に重要です。
◆早めの準備が転校成功のカギ
転籍の成功には、タイミングだけでなく、学校側との連携と準備のスピードもカギになります。現在通っている通信制高校の担任や進路指導の先生に、早めに相談することで以下のメリットがあります。
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単位の照合や必要書類の作成がスムーズになる
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試験対策のアドバイスを受けられる
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志望校の情報収集を手伝ってもらえる
また、試験の倍率が高いことを想定して、複数校を同時にリサーチしておくのもポイントです。特に私立高校では、欠員の発表が非公開の場合もあるため、直接問い合わせる行動力も必要になります。
通信制から全日制へ転籍できる代表的な学校5選【2025年版】
通信制高校から全日制高校へ転校する道を本気で目指すなら、最も現実的で成功率が高いのが**「全日制と通信制が併設されている学校」を選ぶこと**です。
このような学校では、通信制課程に在籍しながら全日制課程への転籍を目指すことができ、内部試験や推薦制度を活用することで、一般入試よりもスムーズに転籍できる仕組みが整えられています。
ここでは、実際に通信制から全日制へ転籍が可能な、代表的な私立高校を5校厳選してご紹介します。転校を検討している方は、ぜひ志望校選びの参考にしてください。
1. 鹿島学園高等学校|全国から転籍チャンスがある最大手
鹿島学園高等学校は、全国に200か所以上の学習センターを展開する、日本有数の大規模通信制高校です。実はこの学校、母体が全日制高校であり、通信制課程から全日制課程への転籍制度が存在します。
特徴
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全日制の学校法人が運営
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転籍希望者には履修相談員がサポート
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スポーツ強豪校(サッカー・ゴルフなど)
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転籍の実績多数あり
通信制に在籍中も週5通学コースを選べば、全日制とほぼ同じ環境で高校生活を送りながら実績を積むことができます。入学初期から全日制転籍を目標にすることも可能なので、あらかじめ強い意志を持って挑む人におすすめです。
2. 東葉高等学校|通信制でも全日制と交流できる校舎運用
千葉県の私立高校「東葉高等学校」では、通信制と全日制の生徒が同じ校舎で学習しており、部活動なども合同で行われるのが大きな特徴です。普段から全日制の雰囲気を身近に感じながら生活できるため、スムーズな転籍が可能です。
特徴
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全日制と通信制が一体化した校舎
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転籍試験あり
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全日制生との交流機会が豊富
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登校型の通信制なので対人関係も築きやすい
部活動などを通じて全日制の友人ができると、「一緒の環境で学びたい」と自然に転籍へのモチベーションが高まる生徒も少なくないようです。
3. 目黒日本大学高等学校(旧:日出高校)|成績優秀者にチャンス
芸能コースがある学校としても知られる「目黒日本大学高等学校(旧・日出高校)」では、通信制と全日制が併設されています。通信制での半年以上の在籍と成績上位者であることが転籍の条件となり、3教科の転籍試験に合格することで全日制に移ることができます。
特徴
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国・数・英の3教科で転籍試験
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芸能人も多く通うことで有名
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推薦が必要なため教職員との関係性も重要
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通信制の授業内容が全日制準拠であるため移行がスムーズ
芸能コースを志望する人や、東京都内で転籍制度のある通信制高校を探している人には非常に人気のある選択肢です。
4. 明秀学園日立高等学校|教員の質と実績で転籍者が多数
茨城県にある明秀学園日立高等学校は、通信制ながらも大学進学に力を入れており、全日制との併設校であるため転籍制度も整備されています。校舎の設備も整っており、在籍中の生徒の満足度も高い学校です。
特徴
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成績優秀者は転籍可能
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学力サポートに定評
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転籍後の進路指導も手厚い
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通信制の先生が全日制にも関与しており安心感がある
通信制の授業においても、全日制経験のある教員が多数在籍しているため、教科ごとのギャップが少ないのがポイントです。
5. 聖光学院高等学校|不登校からのステップアップに対応
福島県の聖光学院高等学校は、不登校経験者や学び直しを希望する生徒へのサポートに特化した学校です。通信制から全日制への転籍制度もあり、段階的に登校日数を増やしながら転籍を目指せる仕組みがあります。
特徴
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ネット授業+月1スクーリングで柔軟な学習環境
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希望すれば全日制課程に転籍可能
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野球の強豪校としても有名(甲子園出場)
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在籍中でも転籍を意識した学習設計が可能
精神的な不安が残る生徒にも寄り添った運営体制が整っており、転籍の前段階から教職員による細やかな指導が受けられます。
転籍試験とは?どんな内容?どれくらいの準備が必要か
通信制高校から全日制高校へ転校(転籍)するためには、**ほとんどのケースで「転籍試験(転入試験)」を受ける必要があります。**これは、小中学校のように「希望すれば通える」わけではなく、高校は定員制かつ選抜制であるため、学力や適性を試されるのが一般的です。
では、通信制高校の生徒が全日制への転籍を目指す際、どのような試験内容で、どれくらいの準備が必要なのでしょうか?
この見出しでは、試験の種類・勉強のポイント・出題傾向・準備の流れなどを詳しく紹介していきます。
◆転籍試験とは何か?目的と重要性を理解しよう
転籍試験(転入試験)は、転校希望先の全日制高校が定める学力・適性を満たしているかを判断するための試験です。一般入試とは異なり「学力が著しく不足していないか」「これまでの単位が通用するか」「学校生活への適応が可能か」といった点を重点的に見られます。
また、転籍は入試と違い“欠員補充”として行われるケースがほとんどであり、受験者が複数いれば成績上位者から順に合格者が決定します。
つまり「希望すれば誰でも受けられる」わけではなく、「受けられても合格できるとは限らない」試験です。その分、対策を怠らず臨むことで合格の可能性を高めることができます。
◆転籍試験の具体的な内容とは?【主に3つ】
転籍試験の内容は学校ごとに異なりますが、多くの高校で以下の3つを軸に選抜されます。
① 筆記試験(学力テスト)
最も多く実施されているのが筆記試験です。基本的には国語・数学・英語の3教科が中心で、公立高校ではこの3科目がセットで出題されることが多いです。
・出題範囲:原則として、現在の在籍学年で学習している範囲
・形式:マークシートよりも記述式が多い(特に公立)
・難易度:その高校の偏差値相応。ただし「基礎をしっかり理解しているか」が問われる
※理科や社会が追加されることは少ないですが、普通科以外(工業・商業・総合学科など)では専門科目の出題があることもあります。
② 面接試験
面接は、筆記試験と同等かそれ以上に重視されるケースがあります。特に私立高校では**「人間性」「通学意欲」「学校への適応力」**などを評価されます。
主な質問例:
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なぜ通信制から全日制へ転校したいのか?
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なぜこの高校を選んだのか?
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通学・授業について不安はあるか?
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将来の目標や希望進路は?
面接では「転校理由」を問われることが非常に多いため、ポジティブかつ具体的な志望動機を用意しておきましょう。
③ 書類選考
以下のような書類も評価対象になります:
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成績証明書(通知表)
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単位修得証明書
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出席状況
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通信制高校からの推薦書(ある場合)
学業成績だけでなく、出席率や提出物の状況など、高校生活に対する態度全体が評価されると思ってください。
◆どれくらいの準備期間が必要?
転籍試験は、募集が発表されてから試験日までが非常に短いことが多いのが特徴です。
例えば、東京都の公立高校では次のようなスケジュールになっています:
募集発表 | 願書受付 | 試験実施 | 入学 |
---|---|---|---|
3月上旬 | 3月中旬 | 3月下旬 | 4月 |
7月上旬 | 8月上旬 | 8月中旬 | 9月 |
11月下旬 | 12月上旬 | 12月中旬 | 1月 |
このように、発表から試験まで2〜3週間しかないため、募集が始まってから準備するのでは遅すぎます。
▶準備は3ヶ月前からが理想
遅くとも、転籍希望学期の3ヶ月前から次のような準備を始めるのが理想です:
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過去問または類似問題で筆記試験対策(3教科中心)
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志望理由書・面接練習の準備
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通信制高校での成績向上・欠席防止
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担任や教務担当に転籍の意思を伝えて書類準備を依頼
とくに単位の互換性や在籍年数によっては希望学年への転籍が難しい場合もあるため、できる限り早期に相談しましょう。
◆転籍試験の倍率は?実は狭き門でもある
転籍試験のもう一つの難しさは、倍率の高さです。募集枠は「若干名(1~3人)」がほとんどで、複数人が応募した場合は学力と面接評価の合計点順で合否が決まります。
たとえば、偏差値55程度の都立高校であっても、転籍枠に5人応募して2名合格、というような**倍率2〜3倍は珍しくありません。**人気校ではさらに高倍率になることもあるため、滑り止め校の検討や複数校への出願が現実的です(地域によっては複数校出願不可の場合もあるため要確認)。
◆おすすめの対策法:今からできる3つの準備
転籍試験を突破するために、以下の3つを意識して日々の準備をしておきましょう。
1. 通信制での成績を上げる(通知表を大事に!)
試験の筆記対策だけでなく、現在の高校での成績が第一審査になります。レポート提出、スクーリング出席、試験をしっかりこなしておきましょう。
2. 面接での受け答えをシミュレーション
特に大事なのが「なぜ全日制に行きたいのか」という理由。親の意向や消極的理由ではなく、自分の意思で前向きな動機を話せるようにしておくのが好印象の鍵です。
3. 学力の基礎を強化(教科書・問題集ベースでOK)
学力試験の難易度は、基本的に「教科書レベル+α」です。市販の問題集(例:教科書ワーク・ニューコース)での復習、通信制のスクーリング授業の復習を積み重ねておくと、基礎力が鍛えられます。
転籍することで生じる3つのリスクと注意点
通信制高校から全日制高校への転籍は、「再び毎日学校に通いたい」「クラスメイトと一緒に授業を受けたい」といった願いをかなえる選択肢です。確かに、全日制ならではの活発な学校生活や進学実績を魅力に感じる人も多いでしょう。
しかし、転籍は良い面ばかりではありません。全日制高校という環境に適応するためには、通信制高校とは大きく異なる生活スタイルやルールへの対応が求められます。
この見出しでは、実際に転籍をした生徒が直面しやすい、3つのリスクと注意点について詳しく解説します。転籍を検討している人は、これらの現実を知った上で進路を判断することが大切です。
◆リスク①:卒業時期が遅れる可能性がある
通信制高校と全日制高校では、単位制度や在籍条件が異なるため、転籍によって「卒業が1年遅れてしまう」ケースが起こり得ます。
【具体的な理由】
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単位の互換性が不十分:通信制高校で取得した単位が、転籍先の高校で認められない場合、一部の科目を再履修する必要があります。
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在籍年数の不足:通信制では3年間の在籍が必要ですが、全日制では「学年ごとの進級制」です。転籍タイミングによっては、1学年下がって再スタートすることもあります。
【よくある例】
通信制高校1年で取得した単位が10単位でも、全日制高校の1年生では25単位相当が必要とされる場合、15単位分の不足によって「1年生から再入学」となるケースがあります。
【対策】
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転籍を決める前に、希望する全日制高校で単位の照合を行ってもらうこと。
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必要単位数が不足していた場合は、覚悟を持って1学年下からのスタートを検討する。
卒業が遅れることに強い抵抗がある人は、今いる通信制高校での卒業を目指すか、内部転籍制度のある通信制高校への移籍も視野に入れると良いでしょう。
◆リスク②:自由度が大幅に下がる
通信制高校では、登校日以外は自宅学習が基本となっており、比較的自由な時間の使い方ができます。中には、アルバイトや家事、趣味、資格の勉強などと両立している生徒も少なくありません。
一方で、全日制高校へ転籍すると以下のように生活が一変します。
【変化するポイント】
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平日は朝から夕方まで学校に拘束される(週5日登校)
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クラスごとのカリキュラムで一斉授業を受ける
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定期テストや行事参加などの集団行動が前提
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遅刻・欠席が多いと進級が難しくなる(出席日数が成績評価に影響)
【結果的に起こりやすい悩み】
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アルバイトの時間が取れない
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個人のペースで勉強できなくなる
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人間関係のストレスが増える
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自由な時間が無くなりモチベーションを失う
【対策】
全日制に転籍する前に、自分にとって「自由な時間」がどれだけ必要かを明確にしておくことが大切です。また、アルバイトの継続を希望する場合は、「校則でアルバイト可能な高校」を選ぶ必要があります。
◆リスク③:集団生活に適応できない可能性がある
通信制高校に通っていた理由の中には、「人間関係のストレス」「集団生活への苦手意識」「不登校の経験」なども含まれている人がいるかもしれません。
そうした背景がある場合、再び全日制の環境に戻ることは大きな精神的負担となる可能性があります。
【よくあるギャップ】
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クラスメイトとの距離感に戸惑う(年齢差など)
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グループ活動・委員会・行事参加の義務が辛い
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制服や校則の厳しさにストレスを感じる
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昼食や登校中など、“常に誰かと一緒にいる”感覚が負担になる
【実際の声】
「転籍後、授業は平気だったけど、昼休みや帰りの会が地味にきつかった」
「クラスに馴染めなくて、結局通信制に戻ることにしました」
【対策】
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転籍前に、全日制の学校見学や体験入学を行い、自分に合うか確かめる
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不安が強い場合は、少人数制の私立全日制や総合学科を選ぶという選択肢もある
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転籍後もカウンセリングを活用し、無理せず環境に慣れていくことが大切
◆転籍=「正解」ではない。選ぶべきは「自分に合った学び方」
全日制高校への転籍は、多くの人にとってチャレンジであり、「学校生活をやり直したい」という強い思いがあるなら前向きに取り組む価値のある選択肢です。
ただし、「全日制こそ正しい」「通信制は劣っている」といった価値観に惑わされてはいけません。現代においては通信制高校も大学進学・専門スキル取得・高校卒業の有効な手段であり、自分に合っているのであればそのまま卒業を目指すのも立派な道です。
通信制から全日制への転校が向いているのはこんな人!
通信制高校から全日制高校への転校は、一定の条件や努力が必要である一方、生活リズムの変化や集団生活への適応といった大きな環境の変化も伴います。
では、通信制高校からの転校に向いているのはどのような人なのでしょうか?
この見出しでは、「自分は転校に向いているのか?」と悩んでいる人のために、転校に向いている人の特徴を整理してご紹介します。自分の状況と照らし合わせながら、転籍という選択肢が適切かどうかを判断してみてください。
◆特徴①:集団生活が苦手ではなく、ある程度の人間関係に慣れている人
通信制高校は個別学習が中心で、登校日も限られています。一方で、全日制高校はクラス制による集団行動が前提となるため、以下のような生活が待っています:
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毎日同じクラスメイトと顔を合わせる
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グループでの課題や委員会活動
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文化祭や体育祭などの学校行事
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教員との定期的な関わり(指導・面談など)
そのため、人と協力したりコミュニケーションを取ることに大きなストレスを感じない人であれば、全日制への転校後も安定して学校生活を送ることができるでしょう。
また、以前に全日制に通っていた経験があり、「もう一度、あの環境に戻って頑張りたい」と思っている人も、転校に向いているタイプと言えます。
◆特徴②:自分で学習計画を立てるのが苦手で、強制力のある環境で頑張りたい人
通信制高校では、学習の進行は基本的に自己管理。レポート提出やWeb学習、スクーリング参加などを自分のペースでこなす必要があります。
一方、全日制高校では決まった時間割があり、登校すればその日の授業を自動的に受けることができるため、時間管理が苦手な人にとってはむしろ安心感があると感じられるかもしれません。
たとえばこんな人は転校に向いています:
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レポート提出や自宅学習を後回しにしがち
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スケジュール管理が苦手で、学習が進まない
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誰かに見守られながら勉強した方が力を出せる
全日制高校のような毎日通う習慣と規則正しい生活リズムがあることで、集中力を維持しやすくなり、学業に対する意欲も自然と高まる傾向があります。
◆特徴③:大学進学や就職など、将来の目標が明確な人
転籍を成功させるうえで重要なのが、「なぜ転校したいのか」という明確な理由を持っているかどうかです。
とくに、「大学進学を本気で考えている」「将来の進路のために通学スタイルを変えたい」という目的が明確な人ほど、転籍後にモチベーションを保ちやすい傾向があります。
具体例:
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難関大学や国公立大学を目指しており、全日制の進学指導を活用したい
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通信制では受けられない推薦制度を利用したい
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専門学科で学べる全日制高校に転校して、資格取得や実技を学びたい
こういった将来像を持っている人は、転籍後の生活でも目的意識を失わず、困難にも前向きに立ち向かえる可能性が高いです。
◆特徴④:過去に不登校や体調不良がなく、出席・成績に安定感がある人
転籍後の生活は、単に通うだけでなく、出席状況や成績管理にもシビアな面があります。通信制である程度出席率が高く、レポート提出・試験でも安定した成績を出している人は、転籍してもスムーズに適応しやすいでしょう。
逆に、以下のような状況の人は慎重な判断が必要です:
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出席率が低く、スクーリングにあまり参加できていない
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メンタル的な不調や人間関係のトラウマがある
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自分のペースでしか学習できないタイプ
これらに該当する人は、無理に全日制を目指すよりも、通信制の中で「週5登校コース」や「通学型プログラム」がある学校に切り替えるなど、段階的な変化を選ぶ方が現実的な場合もあります。
◆特徴⑤:環境の変化を前向きに捉え、柔軟に対応できる人
転籍には環境・人間関係・学習ペースのすべてが変わるという、ある種の“リセット”が伴います。そんな変化に対して前向きに対応できる柔軟性を持っている人は、転籍後も楽しく学校生活を送れる傾向があります。
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新しい友達を作るのが好き
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人見知りしない
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未知のことにもチャレンジしたい気持ちがある
こういったタイプの人は、たとえ年齢の差があったり、クラスの雰囲気が違ったりしても、柔軟に適応することができます。
◆転籍に向いていない人はどうすればいい?
転籍に向いていないと感じた人でも、「今のままでは嫌だ」「何かを変えたい」と思っているなら、以下のような代替策があります。
目的 | おすすめの選択肢 |
---|---|
進学サポートを強化したい | 通信制高校の進学コースへ転校 |
毎日通いたいが不安もある | 週5登校型の通信制高校に転校 |
環境を変えたいが勉強は続けたい | オンライン学習対応の通信制へ転籍 |
社会経験も重視したい | 専門学校や高卒資格取得の高等専修学校を併用 |
重要なのは、「全日制に戻ること」だけが正解ではないということ。自分に合ったスタイルを見つけることこそが、成功への近道です。
◆まとめ:自分の性格や目標を見極めて「転籍すべきか」を判断しよう
通信制から全日制への転校は、条件さえ満たせば可能ですが、向き・不向きがはっきり分かれる選択肢でもあります。
以下に、転校が向いている人の特徴を再度まとめておきます。
向いている人の特徴 |
---|
集団生活に抵抗がない |
学校のルールを守れる |
学習習慣をつけたいが自己管理が苦手 |
大学進学など目標が明確 |
環境の変化を楽しめる柔軟さがある |
上記に自分が当てはまると思えたら、全日制高校への転籍を前向きに考えても良いでしょう。一方で「少しでも不安がある」と感じたら、担任や進路指導の先生に早めに相談して、別の道を探ることも立派な判断です。
焦らず、自分にとっての最善の選択をすることが、より良い高校生活につながります。
通信制高校だからこそ可能な夢や目標をもって学習できる環境を探してみてください。
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