「近くの通信制高校が見つからない…」そんな時は？広域通信制高校という新しい選択肢を解説！

サイトをご覧になっている方は、近くの通信制高校を探しているのかもしれませんが、通信制高校は広い範囲（広域）で全国どこからでも通える学校があります。近くの通信制高校の方が確かに通いやすいというメリットはありますが、通える学校の選択肢が狭まってしまい、コース、スクーリング、学習サポートなど希望の条件に満たない場合もあります。このサイトでは近くの通信制高校（狭域）だけじゃなく広い範囲で（広域）通信制高校探すポイントについて解説しています。

「近くの通信制高校」にこだわると選択肢が狭まる？―探し方の盲点をチェック

「近くの通信制高校」とインターネットで検索したけれど、通いたいと思える学校が見つからない…。そんな経験をした方は少なくないはずです。多くの人が「通いやすい場所」「自宅から近い学校」という条件を第一に考えて検索しますが、実はこの“近さ”にこだわりすぎることが、通信制高校選びの失敗に繋がる可能性があります。

■ なぜ「近くの学校」ばかり検索されるのか？

通信制高校を探す際、「近く」という条件を重視するのは当然とも言えます。通学が必要なスクーリングがある以上、物理的に通いやすい方が負担が少なく、時間や交通費も抑えられるからです。GoogleやYahoo!の検索エンジンもユーザーの位置情報をもとに「現在地付近の学校」を優先的に表示するため、自然と“近場の学校”が候補に挙がってくる構造になっています。

ただし、ここで一つ盲点があります。それは、「検索結果に表示された学校＝自分に最適な学校ではない」ということです。

■ 通信制高校の「通いやすさ」だけで決めてはいけない理由

通信制高校は、普通の全日制高校とは異なり、自宅学習が中心となる学び方です。そのため「通いやすい＝学びやすい」とは限りません。むしろ、重要なのは以下のような要素です。

自分の目標（高校卒業／進学／資格取得など）を支援してくれるカリキュラムがあるか
学習サポートが充実しているか
教員やカウンセラーとの相談体制が整っているか
自分に合った通学頻度・学習スタイルが選べるか

仮に、近くにある通信制高校がこうした条件を満たしていない場合、無理にそこに通った結果、「授業が理解できない」「孤独感が強い」「途中で通うのがつらくなる」といった問題に直面する可能性があります。

■ 「近さ」にこだわりすぎると、視野が狭くなる

通信制高校には「狭域通信制高校」と「広域通信制高校」の2種類があります。狭域通信制高校はその都道府県内だけで生徒を募集している学校で、公立が多く、確かに自宅から通いやすい傾向にあります。しかし、それゆえに選択肢が限られており、「本当に自分に合った学習環境」が見つからないこともあります。

一方で、広域通信制高校は全国から生徒を募集しており、全国どこからでも入学できます。オンライン授業を中心に学べる体制が整っているため、自宅にいながら本格的に学べる学校も少なくありません。年間のスクーリング日数も少なめに設定されていたり、最寄りのサポート校を利用して通学負担を軽減できたりするのが特徴です。

「通いやすさ＝自宅の近さ」ではなく、「無理なく続けられるか」「目標を達成しやすいか」という視点に切り替えることで、学校選びの幅はぐんと広がります。

■ 本当に大事なのは「目的に合った学校選び」

通信制高校に通う目的は人によってさまざまです。

とにかく高校卒業の資格を取りたい
大学や専門学校への進学を目指している
不登校経験があり、安心して通える環境を探している
自分のペースで勉強を進めたい
趣味や仕事と両立しながら学びたい

このように、目的によって必要なサポート体制や学び方は異なります。近くの通信制高校にその目的を叶えられる環境がない場合、「近さ」よりも「合っているかどうか」を優先して選んだ方が、結果的に満足度も高く、卒業まで続けやすい傾向があります。

■ 検索ワードを変えるだけで見つかる学校が変わる

「近くの通信制高校」とだけ検索していては、本当に自分にぴったりの学校を見逃してしまう可能性があります。「全国対応通信制高校」「オンライン授業通信制高校」「進学サポート通信制高校」といった検索ワードに変えてみることで、広域型の私立通信制高校や特色ある学校が候補に上がってくるはずです。

近さだけで学校を選ぶのではなく、自分の未来を見据えて“続けられる学校”“夢を叶えられる学校”を探すことが、通信制高校選びの成功につながるポイントです。

狭域通信制高校（公立）の特徴と限界｜近くて安いけれどサポート力は？

「とりあえず家から通える範囲で探してみよう」──通信制高校を探す際、多くの方がこのように考えます。そして検索でヒットするのが、各都道府県が運営する“公立の通信制高校”、いわゆる狭域通信制高校です。学費が安く、地域内で通学がしやすいことから、特に初めて通信制高校を検討する人にとっては候補になりやすい学校です。

しかし、近さやコストだけで選ぶと、思わぬ壁にぶつかることも。ここでは、公立の狭域通信制高校のメリットとデメリットを整理しながら、その“限界”についても解説していきます。

■ 狭域通信制高校＝地元で完結する公立の通信制高校

「狭域通信制高校」とは、基本的に同じ都道府県内の生徒のみを対象にしている通信制高校を指します。ほとんどが公立学校で、各都道府県に1校〜4校程度存在しています。地域によっては、教育委員会が設置した定時制・通信制の総合高校として運営されている場合もあります。

特徴としては以下の点が挙げられます。

学費が非常に安い：年間の授業料が数千円〜1万円程度に収まる場合もあり、家庭への経済的負担が少ないです。
スクーリング（登校日）が地元で完結する：月数回の登校が必要ですが、通学時間や交通費の負担が軽減されます。
学習環境は基本的に自習型：学び方は教科書中心の自習形式。自分でスケジュールを管理し、提出課題をこなすスタイルが主です。

これだけ見ると、非常に効率的でコストパフォーマンスも高そうに感じるかもしれません。しかし、それは“自力で学習を進められる人”に限った話です。

■ 学習サポートの少なさが最大の課題

公立の狭域通信制高校において最も多く聞かれる声が、「サポートが少ない」「孤独感が強い」というものです。

なぜかというと、次のような特徴があるからです。

授業回数が極端に少ない：週1回もしくは月数回の登校で、実際に先生と顔を合わせる機会は限られています。
授業も自学自習が基本：映像教材やタブレット学習などのICT活用はまだ一部にとどまっており、紙教材中心。質問できる機会が少ないため、わからない箇所を放置してしまいやすくなります。
進路相談や心理面のサポートが乏しい：進学希望者への指導体制や不登校生への配慮が十分とは言えず、「誰に相談したらいいか分からない」という状況に陥ることも。

その結果、公立通信制高校の卒業率は約50%前後にとどまっています。途中でドロップアウトしてしまう生徒が多いことからも、本人の自己管理能力が極めて重要となることが分かります。

■ 公立通信制高校が向いているのはどんな人？

とはいえ、全ての人にとって厳しいわけではありません。以下のようなケースでは、公立の狭域通信制高校が適している場合もあります。

勉強を一人で進めることに慣れている
自己管理能力があり、計画的に課題提出ができる
通学費をかけずに学校に通いたい
高校卒業の資格だけを取得できればよい（進学希望ではない）

上記の条件に当てはまる方であれば、無理なく通い続けることも可能です。ただし、「高校生活で何かを変えたい」「不登校からリスタートしたい」「大学進学を目指したい」といった目標を持っている場合、もう少し支援体制が整った学校を選ぶのが理想的です。

■ 無料でも“高コスト”になるリスク

公立の通信制高校は「学費が安い」とよく言われますが、実は見落としがちな“高コスト”も存在します。それは時間的・精神的コストです。

学習の進め方がわからず、課題がたまり続ける
相談できる相手がいない孤独感に悩む
高卒資格を得られないまま途中退学するリスク

こうした事態は、目には見えないけれど、人生にとって大きな損失になりかねません。

全国（広域）通信制高校という選択肢｜オンライン授業・通学負担ゼロの学校も

「近くの通信制高校が合わないかもしれない」「学習サポートが少なくて不安」──そんな悩みを持つ方に、ぜひ知っていただきたいのが「広域通信制高校」という選択肢です。これは、全国のどこに住んでいても入学できる私立の通信制高校を指し、学びやすさ・通いやすさ・サポート体制の面で、多くの生徒から支持されています。

この章では、広域通信制高校の特徴、利点、そしてなぜ今注目されているのかを具体的に解説していきます。

■ 広域通信制高校とは？その定義と基本構造

「広域通信制高校」とは、全国47都道府県の生徒を受け入れている通信制高校のことです。多くが私立で運営されており、インターネット学習を中心に、通学の負担を最小限にしたカリキュラムが特徴です。

基本的な学び方は以下の通りです。

授業はオンライン中心（パソコンやスマホで視聴）
スクーリングは年間1〜5日程度（場所は最寄りの提携サポート校）
提出物や試験もオンラインで完結することが多い
サポート校と連携し、全国各地で学習支援・通学サポートあり

公立の狭域通信制高校とは異なり、「自宅から遠い＝不便」という前提が覆される、全く新しい形の高校です。

■ 通学ストレスがほぼゼロ｜スクーリングも柔軟対応

「通信制高校って、意外と通学があるんでしょ？」という不安をお持ちの方も多いですが、広域通信制高校の多くはスクーリング日数が非常に少ないことが特長です。

たとえば──

年間5日だけ登校すればOK
提携サポート校に通えば、最寄りの市町村でスクーリング可能
合宿型の短期集中スクーリングを夏休みに実施する学校もあり

そのため、「自宅から遠いから不安」「県外の学校だから通えない」という心配はほとんど必要ありません。実際には、オンライン授業＋年1～数日のスクーリングだけで高校卒業を目指せる仕組みが整っているのです。

■ 学習サポートが充実｜不登校経験者にも安心の環境

広域通信制高校では、生徒一人ひとりの事情や希望に応じた学習支援が手厚いのも大きな魅力です。

具体的には以下のような支援があります。

レポートの書き方指導や定期的な添削サポート
学習管理アプリで進捗を見える化
チャット・電話・Zoomで教員にいつでも相談可能
不登校経験者向けに「登校不要型」コースも提供
メンタルサポートや保護者相談窓口も設置されている学校も多数

これらのサポートは、従来の「自分でやるしかない」公立通信制高校と大きく異なる点です。「途中で辞めてしまいそう」「勉強が苦手」という不安を抱える生徒でも、寄り添ってもらえる安心感があります。

■ コースのバリエーションが豊富｜自分に合った学び方を選べる

広域通信制高校では、ライフスタイルや学習スタイルに合わせた多様なコースを用意している点も特筆すべきポイントです。

たとえば──

コース名	特徴
週5日通学コース	通学型で仲間と学ぶスタイル。専門学校に近い雰囲気。
在宅型コース	基本は自宅学習、年数回のスクーリングのみ。
芸能・スポーツコース	芸能活動やプロスポーツ選手を目指す生徒向け。
大学進学コース	予備校レベルの進学指導が受けられる。
不登校支援コース	心のケアを重視し、段階的な通学も可能。

このように、**「通う」ことを目的にするのではなく、「目標に合わせて学ぶ」**ことができる点が、広域通信制高校の魅力です。

■ 卒業率・進学率も高水準｜安心して「卒業」まで導いてくれる

文部科学省の調査では、広域私立通信制高校の卒業率は約90%以上を超える学校も多く存在します。さらに、進学指導に力を入れている学校では、大学進学率が5割以上という実績も。

これは、単に勉強を教えるだけでなく、

学習モチベーションの維持
自己管理のサポート
小テストや面談による定期的な進捗確認

といった仕組みがしっかり整っているからです。

通信制高校の「学費」「卒業率」「支援体制」を徹底比較｜私立 vs 公立

通信制高校を選ぶとき、多くの人が最も気になるのが「学費」です。しかし、学費だけで決めてしまうと、あとで「サポートが足りなかった」「卒業できなかった」という後悔に繋がることもあります。

そこで今回は、私立と公立の通信制高校を『学費』『卒業率』『支援体制』という3つの軸で比較し、それぞれの特徴と向き・不向きを明らかにしていきます。費用の面だけでなく、「本当に卒業まで続けられるか」「自分に合っているか」という観点から、賢く選びましょう。

■ 【学費】比較：一見安い公立、実は支援制度で差が縮まる私立

まずは、最も分かりやすく気になる「学費」について。

項目	公立通信制高校	私立通信制高校
入学金	0〜5,000円程度	10,000〜50,000円程度
授業料（1単位あたり）	約330円	7,000〜12,000円
年間学費（目安）	2〜3万円程度	20〜50万円程度
就学支援金制度	対象	対象（支給額は最大12,030円/単位）

一見、私立は高額に見えますが、文部科学省の高等学校等就学支援金制度を利用すれば、家庭の所得状況に応じて授業料の負担をかなり軽減できます。たとえば、年収約590万円未満の世帯であれば、私立でも1単位あたり最大12,030円が支給されるため、実質の自己負担が大きく下がるケースもあります。

また、私立ではタブレットや学習アプリ、カウンセリングなどのサービスが含まれていることもあり、価格だけで比較するのは早計です。

■ 【卒業率】比較：私立は90％以上、公立は50％台

学費以上に重要なのが「卒業率」です。高校を卒業できなければ、せっかく入学しても意味がありません。

| 卒業率（3年間で卒業） | 公立通信制高校：約50〜60％前後<br>（中退・転校が多い） | 私立通信制高校：約80〜95％以上 |

この差は、サポート体制の差と深く関係しています。

公立は自主学習型で、登校頻度も月に数回。わからない箇所があっても、すぐに質問したり、定期的に指導を受けたりする環境が整っていない場合が多く、結果として学習が続かなくなる傾向があります。

一方、私立の通信制高校は定期面談やオンラインサポートが充実しており、進捗管理・レポートの指導・メンタルケアなど、“卒業まで伴走する”体制が整っているため、高い卒業率を維持しています。

■ 【学習サポート・進路支援】比較：圧倒的に私立が手厚い

次に、学習サポート・進路支援の違いです。

項目	公立通信制高校	私立通信制高校
学習サポート	基本は自習。個別指導なし。	専任スタッフによるレポート指導や質問対応あり
スクーリング指導	授業は少なく、講義形式が多い	少人数または個別形式もあり、質問しやすい
進路サポート	進学情報は掲示板での案内が主	専属の進路指導員がつく場合もあり、面接・志望理由書対策まで対応
不登校対応	特別な支援は少ない	カウンセリングや復学プログラムが充実

私立では、「わからないことはその場で解決できる環境」「悩みを相談できるカウンセラー」「個別進路指導」など、手厚い支援があるため、特に学習に自信がない人や不登校経験者には安心感があります。

また、進学コースでは大学・短大・専門学校の合格実績も豊富で、進学対策も一貫して行われています。

■ 【向いている人】比較まとめ：自分に合った環境でないと続かない

ここまでの比較をふまえて、「どちらが良いか」ではなく、「自分にはどちらが合っているか」という視点で整理すると以下の通りです。

公立通信制高校が向いている人

学費を最小限に抑えたい
自主的に学習を進められる
通学負担を極力減らしたい
高卒資格だけが目的

私立通信制高校が向いている人

学習に不安がある、不登校経験がある
進学・就職など具体的な目標がある
手厚い学習・生活サポートが欲しい
継続して学べる環境を重視したい

「高校卒業」がゴールじゃない！夢を実現できる通信制高校を選ぶ視点

「とにかく高校を卒業したい」──それが通信制高校を探す一番の動機だという方は多いでしょう。しかし、卒業は“終わり”ではなく“始まり”です。本当に大切なのは、高校卒業後にどのような道を歩むのか。そして、その夢や目標に向かって確実に一歩踏み出せる環境に出会えるかどうかです。

この章では、「高校卒業」その先にある進路・目標を実現するために、どのような視点で通信制高校を選べばよいかを解説します。

■ 通信制高校に通う目的を明確にしよう

通信制高校に入学する理由は人それぞれですが、主に以下のような目的が多く見られます。

高卒資格の取得（社会人・中退者など）
大学・専門学校への進学
将来の夢（声優・デザイナー・ITエンジニアなど）への準備
心のリハビリ・不登校からのリスタート
仕事・スポーツ・芸能活動との両立

大切なのは、「なぜ通信制高校に通うのか？」という自分の“目的”をはっきりさせることです。目的がはっきりすれば、合う学校もおのずと絞られてきます。

■ 「通いやすさ」より「目標に近づけるか」が重要

近くにある通信制高校が通いやすいのは事実ですが、その学校が「自分の目標」をサポートしてくれるとは限りません。進学指導が弱かったり、自分の進みたい分野に関するコースがなかったりすると、目的達成まで遠回りになってしまいます。

たとえば…

芸術系の道に進みたい人は、デザイン・アート・マンガなど専門コースがある学校が適しています。
大学進学を目指す人は、進学コースや受験対策講座が充実した学校が良いでしょう。
人と接するのが苦手な人は、在宅型でカウンセリングサポートの手厚い学校が最適です。
ITやプログラミングを学びたい人は、専門スキルを学べる職業訓練型のカリキュラムがある学校を選ぶのが近道です。

つまり、「卒業しやすい」よりも、「夢に近づける」学校こそが、今のあなたにとって最適な環境なのです。

■ コース選び＝将来設計の第一歩

通信制高校には、従来の「普通科」だけでなく、さまざまな特色あるコースが存在します。

目的	おすすめコース例
大学進学	進学コース／特進コース／予備校提携型
職業訓練	IT・デザイン・美容・調理など専門コース
芸能・スポーツ	芸能活動両立コース／アスリート支援コース
引きこもりからの再出発	メンタルサポート重視型／在宅学習型
海外進学	英語特化コース／国際バカロレア提携校