【通信制高校はずっと家にいる?】引きこもりが心配な保護者必見!生活実態と対策を解説

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通信制高校の基本

「通信制高校に進学したけれど、子どもがずっと家にこもっている…」
「登校もせず、勉強もしている様子がなくて、このままで大丈夫なの?」

そんな不安を抱える保護者の方も多いのではないでしょうか。

通信制高校は、通学の義務が少なく、自宅での学習を中心に進められる柔軟な制度が魅力です。しかし、その自由さゆえに「本当に勉強しているのか分からない」「生活リズムが乱れている」と感じてしまう保護者の声が絶えません。

本記事では、「通信制高校=ずっと家にいる」というイメージの実態や誤解をひも解きながら、実際の生活スタイルや子どもが動き出すきっかけ、そして保護者にできるサポート方法まで、具体的に解説していきます。

「今のこの状態で大丈夫なのか?」と不安を感じている方にこそ、ぜひ読んでいただきたい内容です。

通信制高校=ずっと家にいる?そのイメージの真相とは

「通信制高校って、結局ずっと家にいるんでしょ?」

保護者や世間のイメージとして、通信制高校=自宅にこもりきりという印象を持っている方は少なくありません。特に、自宅学習が中心であることから、「引きこもりが加速するのでは?」「生活リズムが乱れるのでは?」といった不安の声も聞かれます。

しかし、結論から言えば、「通信制高校の生徒がずっと家にいる」と一括りに語ることはできません。実際には、自宅学習をベースにしながらも、通学や対面授業、アルバイト、趣味の活動など、多様なスタイルで日常を送っている生徒が多数存在します。

では、なぜ「通信制=ずっと家にいる」というイメージが定着しているのでしょうか?ここでは、その背景と、実際の通信制高校の学習スタイルの実態について詳しく解説します。


◆「通信制高校=在宅学習」という誤解

通信制高校のカリキュラムは、文部科学省が定める制度に基づいて構成されており、その中心は以下の4要素です。

  1. 自宅学習(自己学習)

  2. レポート課題の提出

  3. スクーリング(面接指導)

  4. 単位認定試験

このうち、(1)の自宅学習と(2)のレポート提出が学習の中心となるため、「学校に行かず、家で1人で勉強する」という印象を受けるのも無理はありません。実際、登校頻度は学校やコースによって異なりますが、最小限のスクーリング日数だけで卒業要件を満たすことも可能な仕組みになっています。

しかし、これを「ずっと家にいる」と捉えるのは早計です。生徒一人ひとりが選べる柔軟なスタイルこそ、通信制高校の本質的な魅力だからです。

※参考:文部科学省「高等学校の通信教育の概要」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kaikaku/20211217-mxt_kouhou01-000020456_1.htm


◆実際の生活スタイルは“グラデーション”

通信制高校の生徒の生活スタイルは、以下のように大きく3タイプに分けられます。

▷① 完全在宅型(オンライン中心)

インターネットを活用して授業を受け、レポートもオンラインで提出。登校は年に数日のスクーリングのみというスタイルです。自分のペースで生活しやすいため、不登校経験のある生徒や対人不安のある生徒に選ばれることが多いです。

▷② ハイブリッド型(週1〜3日登校)

週数回の登校日を設けて、先生やクラスメイトと対面で交流しながら学ぶスタイル。午前中は通学、午後はアルバイトや趣味の時間にあてるなど、生活のバランスをとりやすいのが特徴です。

▷③ 通学型(週5日登校)

通信制高校の中には「通学コース」を設置している学校もあり、ほぼ全日制と同じように週5日学校に通うことが可能です。この場合は「通信制」というより「柔軟な登校型高等学校」に近い生活になります。

つまり、「通信制高校=ずっと家にいる」は一部のスタイルに過ぎず、生徒によってその日常は千差万別なのです。


◆“家にいること”は悪いこと?

特に保護者からよく寄せられる悩みに、「家にずっといて大丈夫なのか?」「社会性が育たないのではないか?」というものがあります。しかし、家にいることがすぐにマイナスになるとは限りません。

近年はオンラインでの学習環境が整い、SlackやZoomなどを活用した双方向コミュニケーションが可能となりました。家にいながらにして、学習支援、仲間との交流、外部講師とのセッションなども行えます。

また、在宅時間が長いからこそ、以下のようなメリットも得られる可能性があります。

  • 心身のコンディションを整えやすい

  • 時間をかけて自分と向き合える

  • 家族との時間が増える

  • 自分の興味や関心に沿った活動ができる(例:動画編集、絵、音楽など)

「家にいる=社会からの切り離し」と断定するのではなく、“どんな活動をしているか”に着目する必要があるのです。


◆通信制高校での“動き出し”は人それぞれ

中には、通信制高校に入ってもしばらくは何もせず、寝てばかりという時期を過ごす生徒もいます。親としては不安になる場面ですが、「今は休息の時期」「エネルギーをためている期間」と前向きに捉えることも大切です。

ある調査では、通信制高校に通う生徒の約3割が「卒業時に進路未定」と回答していますが、その中には浪人や職業訓練への準備期間など前向きな意味合いも含まれています。
※参考:文部科学省「学校基本調査(令和4年度)」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00400001&tstat=000001011528

通信制高校の大きな特徴は、「自由度が高いこと」です。それは“本人のタイミングで動き出せる”という柔軟さでもあります。


◆通信制高校の生徒は「ずっと家にいる」とは限らない

「通信制高校=ずっと家にいる」というのは、あくまで一部の生徒に該当するケースであり、多くはそれぞれの生活スタイルに合わせて日々を過ごしています。

  • 完全在宅型でも、オンライン学習や趣味活動に積極的な生徒もいる

  • 通学コースを活用して、週5日通うスタイルもある

  • 自分のペースで登校頻度や学習量を調整できるのが通信制の魅力

子どもが家にいる時間が長いことに不安を覚える親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、「何をしているか」「どう支えていくか」を視点に加えれば、不安は少しずつ希望に変わっていくはずです。

次の見出しでは、在宅学習でも“何もしない”状態にならないための工夫や支援のポイントをご紹介します。保護者の方にとっても具体的な対策となるヒントをお伝えします。

在宅中心でも「何もしない」状態にならないために必要な工夫

通信制高校に通う生徒のなかには、「家でずっとダラダラしてしまう」「勉強のモチベーションが続かない」といった悩みを抱えるケースも少なくありません。実際、親御さんの中にも「ずっと部屋にこもっていて、生活が乱れている」「全然勉強していないように見える」と不安を感じる方は多いでしょう。

通信制高校は自由度が高く、自分のペースで学べる反面、強制力や時間的拘束が少ないため、自己管理が苦手な生徒には大きなハードルになることもあります。

ここでは、在宅中心でも「何もしない」状態を避け、日々の学習や活動を進めるために取り入れたい4つの実践的な工夫を紹介します。


◆1. 「見える化」するだけで動き出せる

通信制高校では、レポート課題やスクーリング、単位認定試験などのスケジュール管理が重要です。しかし、目に見える形で進捗が把握できないと、つい後回しにしてしまいがちです。

そこでおすすめなのが、ホワイトボードや紙のカレンダーを使って“可視化”する方法です。

  • 今月提出するレポート一覧を貼り出す

  • 毎日の学習内容を記録する「見える学習日誌」を作る

  • チェックボックス付きのToDoリストを設ける

スマホのメモアプリやGoogleカレンダーでも構いませんが、視覚的なインパクトがあることで、行動の動機づけが高まります。

また、「記録を残す」ことは達成感にもつながります。完了したタスクを塗りつぶす、チェックする、という行為が小さな成功体験になり、モチベーションを維持しやすくなるのです。


◆2. スモールステップで習慣化する

「いきなり1時間勉強しよう」ではなかなか続きません。そこで大切なのは**“いちばん小さな一歩”から始めること**です。

たとえば…

  • 「まず机に向かう」だけでもOK

  • 「ワークの1ページだけやる」でも十分

  • 「朝10時にパソコンを起動してログインする」だけでも第一歩

このように、小さなステップでも継続することで習慣が定着しやすくなります。

心理学ではこのような考え方を「足場かけ(スキャフォールディング)」と呼び、学習意欲が低いときほど有効です。

また、やる時間を固定するのもポイントです。

例:

  • 朝10時~10時半は“やることタイム”

  • 毎日19時~20時は“自由学習時間”

「時間」×「内容」をパターン化しておくと、生活リズムも安定しやすくなります。


◆3. 外部の力を“味方”にする

通信制高校には、先生やスクールコーディネーター、カウンセラーといった第三者のサポート体制が整っている学校も多くあります。

たとえば:

  • オンラインで週1回面談がある

  • 担任の先生に進捗を報告する仕組みがある

  • 学校側がチャットやLINEで声かけしてくれる

こうした**「外からの目」や「見守り」**があることで、生徒のやる気が引き出されることもあります。

保護者が何度も口にするよりも、「第三者からの声かけ」が効果的なことは珍しくありません。家庭内でのコミュニケーションが難しいと感じたら、思い切って学校やサポート校に相談してみましょう。

特に、週1~2回のサポート登校を設けているサポート校や、自由登校が可能なオルタナティブスクール(例:原宿AIA高等学院など)を併用することで、外出のきっかけにもつながります。


◆4. 「目標」よりも「習慣」にフォーカスする

「目標は立てるけど、三日坊主で終わる」
そんな経験をした人は少なくないでしょう。

そこで大切なのは、大きな目標を掲げることよりも、小さな習慣を積み上げることです。

たとえば:

  • 進路に悩んでいる生徒 → 毎週1校、気になる学校のサイトを見てみる

  • バイトを考えている生徒 → 週1回、求人サイトを眺めてみる

  • 勉強が苦手な生徒 → 週に1回、YouTubeの学習動画を観る

こうした「行動の癖」が習慣化すると、結果的に進路の選択肢が増えたり、やりたいことが明確になったりと、“前に進んでいる実感”が得られやすくなります。

子どもがずっと家にいる…保護者ができる4つのサポート

通信制高校に通い始めたけれど、子どもが「ずっと家にいる」「昼夜逆転している」「何もしていないように見える」――そんな不安や戸惑いを感じている保護者の方は少なくありません。

特に、思春期や不登校経験を持つ子どもにとって、通信制高校の自由な仕組みは「自分のペースで学べる反面、動けないまま止まってしまう」こともあるからです。

こうした状況に対して、親としてどう関わるのがベストなのか?
ここでは、無理なくできる「4つの具体的なサポート方法」をご紹介します。


◆① 家にいたい気持ちに“共感”する

最初に大切なのは、「まず受け止めること」です。
親から見れば、「このままで大丈夫?」と焦る気持ちもわかります。しかし、いきなり「早く外に出なさい」「やることやりなさい」と言われてしまうと、子どもはますます心を閉ざしてしまいがちです。

たとえば…

NG例:
「毎日ベッドでゴロゴロして…何もしないなんて怠けてるだけでしょ!」
→ 責められたと感じ、防衛反応が強く出ます。

OK例:
「家にいたい気持ちなんだね。外に出るのも疲れちゃう?」
→ 子どもの気持ちを“繰り返し”て聞く姿勢は、共感と安心を生みます。

特に通信制高校を選ぶ生徒は、過去に人間関係や集団生活で傷ついた経験があるケースも多く、「わかってくれる存在がいる」ことが最初の支えになります。


◆② 興味・関心をきっかけに“引き出し”を増やす

子どもが家から出たがらないのは、「外に出る理由がない」からかもしれません。そこで効果的なのが、「本人の好きなこと」を入口に、世界を広げることです。

例:

  • 好きなアニメ作品のイベントがある

  • 推しのライブビューイングが近くの映画館で開催される

  • ゲームのオフ会や展示会、限定ショップ

  • 手芸やイラストのワークショップ

「遊びじゃん」と思うかもしれませんが、子どもにとって“最初に踏み出しやすいきっかけ”は、好きなこと=安心できる世界です。

イベント情報などは保護者がリサーチして、「こういうのあったよ~行くかどうかは任せるね」と“提案だけ”しておくのもひとつの方法。プレッシャーなく提示されることで、子ども自身が「動き出したくなるタイミング」を待つことができます。


◆③ 「足場かけ」で少しずつ外の世界へ

いきなり「アルバイトしてみたら?」と提案しても、動けない子もいます。そんなときに有効なのが、「足場かけ=スモールステップの仕組み」です。

段階的にハードルを下げて経験を積んでいくことで、自己肯定感が高まり、やがて自発的な行動につながります。

具体例:

  • ステップ1:一緒に近所のカフェに行ってみる

  • ステップ2:駅まで一緒に歩く

  • ステップ3:1人でコンビニに行く

  • ステップ4:短時間のイベント参加

  • ステップ5:アルバイトの面接を予約

このように、「できたこと」を一緒に喜ぶことも重要です。「今日1人で外出できたね!」という一言が、次の挑戦への自信になります。


◆④ 専門家に相談する“逃げ道”を持つ

保護者自身が悩みすぎて疲弊してしまうこともあります。「何を言っても響かない」「もうどうしていいかわからない」と感じたら、無理に1人で抱え込まず外部の専門家に頼ることも選択肢のひとつです。

たとえば:

  • 通信制高校の担任やカウンセラー

  • サポート校のスタッフ

  • 発達・教育相談センター

  • フリースクールやオルタナティブスクールの無料相談

通信制高校は、個別の事情に応じた柔軟なサポートを用意している学校も多く、登校に関する相談や、学習以外の生活支援にも対応可能なケースがあります。

たとえば、原宿AIA高等学院などでは「在宅型の生徒向けサポート」や「登校支援プログラム」も整備されており、保護者が一人で悩まず相談できる窓口が開かれています。

趣味やアルバイトがきっかけに!外に出る動機のつくり方

通信制高校の生徒の多くが、自宅を中心に生活しています。これは制度上の自由が保障されているからこそですが、「外に出るきっかけがない」「家にずっとこもってしまう」といった課題にもつながることがあります。

しかし、実際には「学校には行けないけれど、アルバイトはできる」「集団は苦手だけど、推しイベントには行ける」というように、**“自分の興味関心が関係する場面では行動できる”**子どもも多く存在します。

この章では、「趣味」「アルバイト」「体験活動」といった“本人の好きなこと”を軸にした、外出・社会参加への自然な動機づけの方法をご紹介します。


◆趣味の延長線上に“社会との接点”がある

趣味や“好きなこと”には、驚くほど大きな力があります。

  • アニメやマンガ → オフ会、イベント、ショップ訪問

  • 音楽 → ライブ、フェス、YouTube配信

  • イラストや創作 → 同人誌イベント、SNSで作品発表

  • ゲーム → eスポーツ体験会、交流型イベント

  • 手芸、メイク、ファッション → ワークショップやカルチャースクール

こうした趣味の世界では、**「共通言語を持つ仲間」**との出会いや会話のきっかけが生まれやすく、人間関係が苦手な子でも自然と心を開くケースがよくあります。

また、趣味を“自己表現”として活用することで、「自分にはできることがある」と気づくきっかけにもなります。


◆アルバイトは“成功体験の宝庫”

アルバイトは、学業以外での社会経験ができる貴重な場です。
通信制高校では多くの学校でアルバイトが許可されており、週2~3日、短時間勤務からスタートする生徒も多くいます。

特におすすめされる職種は次の通りです:

  • コンビニやスーパーの品出し(裏方業務も可能)

  • 清掃や軽作業(接客が少なく、マイペースでできる)

  • 書店・ドラッグストア(落ち着いた環境)

  • 動画編集やライティングなどの在宅ワーク(スキル次第で高収入も可)

「職場には行けるのに学校には行けないの?」と不思議に思う方もいるかもしれませんが、これは「明確な役割と目的」があることで不安が減り、行動しやすくなるためです。

また、報酬(給与)が得られるという“実利”も本人にとっては大きなモチベーションになります。


◆一歩踏み出すための“情報と環境”がカギ

子どもが何に興味を持っているのか。
どんなアルバイトや活動なら挑戦できそうなのか。
そのヒントを得るには、保護者が先に情報を集めてあげることも有効です。

たとえば…

  • 地域の図書館で開催されている無料イベント

  • 推しアーティストの展示会・ライブ配信情報

  • 地元のハローワーク(※若者サポートステーションも活用可)

  • 【厚生労働省:地域若者サポートステーション】
     https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000160285.html

また、「1人で行くのは不安…」という場合は、最初は保護者が一緒に行ってみたり、スタッフ付き添いの体験機会を利用するなど、**“同行できる環境”**を探すのもおすすめです。


◆親がやるべきは「押し出す」より「寄り添う」

「せっかく通信制高校に入ったのだから、何かしなさい」と押しつけるのは逆効果です。
本人が“やってみたい”と思える瞬間に寄り添い、後押しすることがもっとも効果的です。

◎NG例:「バイトくらいしないとダメだよ」「将来どうするつもり?」

◎OK例:「もし少しでも気になる仕事があったら、見に行ってみようか」
    「興味あること、何か試してみたいことってある?」

きっかけは本人の中にあると信じ、焦らずタイミングを待ちましょう。

家にいることを“悪いこと”と決めつけないために大切な視点

「通信制高校に通っているのに、ずっと家にいる」
「勉強もしていないように見えるし、何もしていないように感じてしまう」

このように、保護者として不安や焦りを感じるのは当然のことです。しかし、“家にいる=悪いこと”と決めつけるのは、実はとても危険な見方かもしれません。

子どもが家にこもっているように見える時期も、内面では「次に向かうための準備期間」であることが多く、無理に外に引っ張り出すよりも、“待つ勇気”と“認める視点”が大切なのです。

この章では、「家にいることは本当に悪いことなのか?」という疑問について、多角的な視点から考えてみます。


◆“ずっと家にいる”=“止まっている”とは限らない

通信制高校は、文部科学省が定める正規の教育課程に基づいた「卒業資格が得られる」高校です。
在宅学習中心であっても、学習の柱は以下の通りしっかり存在します。

  • 自宅学習(教科書・映像・オンライン教材)

  • レポート提出

  • スクーリング(年数日の対面指導)

  • 単位認定試験(試験実施で単位取得)

これらをクリアすれば、高校卒業資格をきちんと得られる仕組みです。

※参考:文部科学省「高等学校の通信教育の概要」
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kaikaku/20211217-mxt_kouhou01-000020456_1.htm

つまり、“家で過ごしている時間”は、「何もしていない」のではなく、「与えられた課題を、誰にも管理されずにこなす力を鍛えている時間」でもあります。


◆家で過ごす時間が“エネルギーチャージ”になっていることも

思春期の子どもにとって、外の世界(学校・社会)は非常にストレスの大きい環境です。

集団行動、同調圧力、評価される不安、人間関係のしがらみ――
それらに適応しようと頑張り続けた結果、心や体が疲弊してしまう子どもも多くいます。

そうした子どもにとって、家という場所は「安全基地」であり、心と体のエネルギーを充電できる唯一の空間なのです。

保護者としては、つい「このままじゃダメになる」と感じてしまいますが、本人にとっては**“何もしていない時間”が、実は立ち直るための助走”**である可能性もあります。


◆「焦らず、でも急ぐ」──長期的視点での見守りを

教育支援の現場では、「焦らず、でも急ぐ」という言葉がよく使われます。

これは、

  • 無理に急がせない

  • だけど、変化のチャンスは逃さずつかむ
    という意味です。

通信制高校に通う生徒の約30%は卒業時点で「進路未定」と言われますが、その後1~2年で就職や進学に進む生徒も多く、卒業後に“ゆっくり動き出す”ことも想定内です。
※出典:文部科学省「学校基本調査 令和4年度」
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00400001&tstat=000001011528

焦るよりも、「その子にとって、どんな環境なら動けるのか」「その子のタイミングはいつなのか」を考えて待つ姿勢こそが、最大の支援になります。


◆家庭の“空気”が安心感を左右する

家にいる時間が長いからこそ、家庭の雰囲気や親の言葉が、子どもに与える影響はとても大きくなります。

  • 毎日プレッシャーをかけられる家 → 外に出る意欲すらなくなる

  • 「今日はどうだった?」と聴いてくれる家 → 小さな一歩を踏み出せる

理想は、“干渉しすぎず、放任しすぎない”絶妙なバランスです。

特に大切なのは、

  • 子どもがどんな状態でも「愛されている」と感じられること

  • 「またやり直せばいい」と伝え続けること

  • 親自身も自分の人生を楽しむ姿を見せること

子どもは、親の言葉以上に“親の生き方”を見ています。
親が安定し、希望を持っている家庭こそ、子どもにとっても「居場所」になるのです。


◆まとめ:“家にいる”を否定せず、活かす関わり方へ

通信制高校で家にいる時間が長くても、それは問題ではありません。

✅ 家にいる=立ち止まっているとは限らない
✅ 安心できる環境が、立ち直りの土台になる
✅ “焦らず、でも急ぐ”という長期視点がカギ
✅ 家族の安心感が、動き出しのきっかけになる

もし子どもが動けない時期が続いても、「その間に何を感じ、何を考えているか」を信じて、“今の状態を否定しない”ことが大切です。

“外に出ることが正解”という固定観念を手放し、その子なりのペースで「やがて動き出す」ことを信じる――それが、通信制高校を選んだ意義を活かす最大の関わり方といえるのではないでしょうか。

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