【中3で高校に行きたくない】進学しない選択を考える中学生と親のための5つの視点

中学３年生になると受験で塾に通ったり、自分で勉強をしたりと受験に備えている生徒が増えてきます。

そんな中、高校行きたくない中学生もいます。義務教育は中学生までですが、親からすると高校に進学するものだと思い込んでおり、急に子供から高校に進学したくないと言われたらビックリしてしまいますよね。理由を聞いてもめんどくさいからなんてことを言われたらどうしたらいいのか？悩んでしまいます。

このサイトでは高校行きたくない中学生はなぜ進学したくないのか？理由と将来のためにはどちらの選択をすべきなのか解説しています。

高校に進学したくない中3生が増えている理由とは？
「なんとなく行きたくない」に隠された本音とは？
進学しない選択をした場合の現実と可能性
親が進学を勧めるのはなぜ？家庭の中でできる対話と理解
中3で高校に進学しないと決めた子どもに必要なサポートとは？

高校に進学したくない中3生が増えている理由とは？

「高校には行きたくない」――そう口にする中学3年生が、今、少しずつ増えてきています。
かつては「高校進学＝当たり前」という空気が支配的でしたが、現代ではその価値観にも少しずつ変化が見られるようになってきました。

この変化の背景には、子どもたちの心の問題や社会の構造、教育の多様化など、さまざまな要因が複雑に絡み合っています。

では、なぜ中学3年生の一部が「高校に行きたくない」と考えるようになるのでしょうか？
その理由を一つひとつ、丁寧にひもといていきましょう。

◆ 理由①：中学校での不登校や人間関係のトラウマ

「中学校生活がつらかった」という経験は、進学に対する大きな壁になります。

クラスで孤立した経験
いじめや陰口、SNSでのトラブル
先生との相性が悪かった
グループ行動が苦手で学校が怖くなった

こうした経験があると、「高校でも同じことが起きるのではないか」という不安から、「高校に行くくらいなら最初から行かないほうがいい」と考えるようになるのです。

また、3年間我慢して登校してきた子どもにとっては、「この先また3年間…」と想像するだけで心が折れてしまう場合もあります。

◆ 理由②：学力への不安、勉強に対する自己否定感

中学生にとって、「高校受験」は人生初めての大きな“選別”の場。
この過程で、自分の学力に自信がない子ほど、「どうせ受かってもついていけない」「また劣等感を抱えるのが怖い」と感じてしまい、進学自体を避けようとする傾向が見られます。

小学校の頃から勉強が苦手だった
成績が悪くて教師や親に責められた経験がある
周囲の子との比較で自己肯定感が低下している

「高校＝もっと難しくなる場所」というイメージが強くなるほど、進学を拒む気持ちは大きくなっていきます。

◆ 理由③：将来が見えず「なぜ高校に行くのかわからない」

多くの中学生が「高校に進学するのが当然」と考えていますが、なかには「なぜ？」と疑問を抱く子もいます。

「やりたいことがない」
「将来の仕事が見えない」
「目的がわからないのに勉強を続ける意味があるのか？」

このように、進学すること自体に明確な目的が見いだせない状態では、「だったら行かなくてもいい」と感じるのは自然なことかもしれません。

特にSNSなどを通じて、自分の年齢でも自由に生きている人を目にする機会が増え、「高校に行かずとも選択肢はある」と考える傾向も強まっています。

◆ 理由④：友達や家庭の影響、周囲の環境

人間は環境に強く影響される生き物です。
そのため、中3生が「高校に行きたくない」と感じる理由には、周囲の人間の存在が深く関係しているケースも少なくありません。

仲の良い友達が「自分は高校に行かない」と言っていた
家庭環境が不安定で、進学の重要性を感じられない
親から「働け」「進学なんて必要ない」と言われている

こうした環境にいると、「高校に行かない」という選択が“特別なこと”ではなく“普通のこと”に感じられるようになってしまいます。

本人の本心ではなく、「なんとなく周囲に流されている」場合もあるため、大人がその背景を丁寧に把握する必要があります。

◆ 理由⑤：夢や目標を優先したいという前向きな理由もある

一方で、「高校に行きたくない」という気持ちが必ずしも“消極的”な理由ばかりではないケースもあります。

プログラミングや映像制作など、専門的な活動に集中したい
音楽や芸能などの夢を叶えるために時間を使いたい
海外留学やインターンに挑戦したい
起業やビジネスに関心があり、現場経験を積みたい

こうした「やりたいことが明確にある」タイプの中学生は、「高校の勉強が今の自分に必要か？」という冷静な視点で進路を見つめています。

この場合、大人側が持つ「進学が常識」という固定観念とぶつかってしまうこともありますが、本当に必要なことを自分で考えて行動できるという点では非常にポジティブな傾向と言えるでしょう。

「なんとなく行きたくない」に隠された本音とは？

中学3年生が「高校に行きたくない」と口にしたとき、その理由を聞いても「なんとなく」「別に」とあいまいに答えることがあります。
一見、深く考えていないように見えるこの言葉ですが、実はその裏には本人も言葉にできないような複雑な本音や心の声が隠れていることがほとんどです。

この記事では、そんな「なんとなく」に潜む本音に寄り添い、本人の気持ちに気づくために必要な視点を解説していきます。

◆ 「なんとなく」は“感情の防御反応”

まず知っておいてほしいのは、「なんとなく」と答えること自体が、**子どもなりの“心の防御”**であるということです。

中学生にとって、自分の気持ちや不安を素直に言葉にするのはとても難しいことです。
なぜなら、

話しても否定されたらどうしよう
親をがっかりさせたくない
自分でもうまく整理できていない
説明するのが面倒くさいと感じてしまう

など、自分の中にある「不安」や「混乱」が、言葉にすることを妨げているからです。

つまり「なんとなく」という言葉の裏には、「本当のことを話したいけど、話せない」「気持ちを整理しきれていない」といったサインが込められているのです。

◆ 本人も気づいていない「行きたくない理由」5選

多くの場合、「なんとなく」と答えている中学生も、内面では何らかの理由を感じています。
その理由に気づかずにいる、あるいは言葉にできずにいるだけです。

ここでは、特に多い「隠れた本音」のパターンを5つ紹介します。

1. 周囲と比べられることが怖い

成績で劣っている
スポーツや部活で活躍できなかった
親や先生に期待されているプレッシャーがある

こうした環境では、**「また比べられるのが怖いから、いっそ行きたくない」**という気持ちが強くなることがあります。

2. 新しい人間関係に自信がない

中学では何とか人間関係を築けたとしても、高校ではまた1からスタート。
「うまくなじめなかったらどうしよう」「また孤立するかも」という不安は、多くの中学生が抱いています。

3. 失敗が怖い

受験に落ちたらどうしよう
入学しても途中で辞めたくなったらどうしよう
自分は「ちゃんとやれる」自信がない

そんな不安から、「最初から行かないほうがマシ」と考えてしまうパターンです。

4. やりたいことが明確ではない

勉強する意味が見えない
夢や目標がないから、学び続けるモチベーションが湧かない
「高校に行く目的がわからない」

目的がないまま進学しても、ただ時間を無駄にしてしまう――そう感じて「なんとなく行きたくない」となることがあります。

5. 家庭内でのストレスや問題

実は家庭の中に問題を抱えているケースも少なくありません。

親との関係がうまくいっていない
経済的な理由で進学が負担になると感じている
家にいた方が安心できると感じている

こうした複雑な感情も、思春期の中学生には言葉にしにくいものです。

◆ 本音に気づくために必要なのは「正しさ」より「安心感」

子どもが「なんとなく」と言っていると、つい大人はこう言いたくなるかもしれません。

「ちゃんと理由を言って」
「そんなの甘えだよ」
「考えが足りないんじゃない？」

でも、このような反応は、かえって本音を閉ざしてしまう結果になりかねません。

大切なのは、「正しいこと」を言うことではなく、安心して話せる空気をつくることです。

たとえば…

「なんとなくそう感じるんだね」
「理由が言えなくても、それが今の気持ちなら大事にしよう」
「無理に言わなくていいけど、いつでも話していいんだよ」

こんなふうに、“言わなくても受け入れる”スタンスを見せることが、本音を引き出す一歩になります。

◆ 子どもが自分の気持ちに気づくのには時間がかかる

中学3年生といっても、まだ人生経験は浅く、自己理解も発展途上です。
「なんで自分が高校に行きたくないのか」さえ、本人にもはっきり見えていない場合があります。

それを無理に言わせるのではなく、“自分の気持ちに気づくための時間”を一緒に待つことが、保護者や周囲の大人に求められる関わり方です。

一緒に学校見学に行ってみる
通信制高校やフリースクールの情報を集めてみる
小さな一歩（塾、相談、パンフレット請求）から始める

こうした経験を通じて、本人の中に「行きたくない」気持ちの正体が少しずつ見えてくるかもしれません。

進学しない選択をした場合の現実と可能性

「高校に行きたくない」と考える中学生にとって、最も大きな疑問の一つは、「高校に進学しなかったらどうなるのか？」という将来のイメージでしょう。
また、親としても「進学しない道を選ばせて大丈夫なのか？」という不安を抱えることは当然です。

この記事では、「高校に進学しない」という選択肢を取った場合の現実的な影響と、そこから広がる可能性について、丁寧にお伝えします。

◆ 「中卒」であることの現実的な影響とは？

まず、「高校に行かない＝中学校卒業で社会に出る」という意味になります。
いわゆる「中卒」の状態では、以下のような影響や制限が現実としてあります。

【就職の選択肢が限られる】

多くの企業が「高卒以上」を採用条件としているため、中卒での正社員雇用は非常に狭き門です。
アルバイトや契約社員、未経験可の仕事が中心になり、長期的なキャリアアップには不利になる可能性があります。

【収入格差が生まれやすい】

厚生労働省の統計では、最終学歴が中卒の人は高卒・大卒に比べて平均収入が低くなる傾向が出ています。
学歴だけがすべてではありませんが、社会構造の中ではまだ“学歴による待遇差”が存在しています。

【社会的な偏見にさらされることも】

「中卒＝問題があった人」という偏見を持つ人もいます。
これは事実とは異なりますが、就職活動や進学、結婚、対人関係などの場面で、本人の自信や選択肢に影響を及ぼすことがあります。

◆ しかし、「中卒＝不幸」ではないという真実

一方で、「高校に行かない＝人生が詰む」という考えは、決して正しくありません。

社会の変化や技術の進歩により、学歴に依存しない生き方や働き方が可能になりつつあります。

● スキルを磨けば、学歴を超えられる

プログラミングや動画編集、WebデザインなどのITスキル
資格を取得して専門職に就く（例：調理師、整備士、美容師）
SNSやYouTubeで情報発信し、クリエイターとして活動する

こうした分野では、学歴よりも**「何ができるか」「どんな成果を出せるか」**が評価されます。

● 働きながら学び直す道もある

一度働きに出て、後から「やっぱり勉強したい」と思ったときには、

通信制高校への再入学
高卒認定試験を取得して大学・専門学校へ進学
夜間定時制高校で働きながら学ぶ

といった**“やり直し”の道**も開かれています。

年齢やタイミングにとらわれず、自分のペースで進学できる時代になってきているのです。

◆ 進学しないことで得られる“成長のきっかけ”もある

高校に進学せず、社会に出たり、自分で考えて学び始めたりすることは、時に高校では得られないような経験をもたらします。

● お金の大切さに気づける

アルバイトや就職を通じて、「働いてお金を稼ぐことの意味」を身をもって学ぶことができます。
これは、生活力や責任感、社会性の向上にもつながります。

● 自分の意思で動く経験になる

「親や先生が言うから」ではなく、「自分で選んだ道を進む」という行動は、人生の主導権を自分に取り戻す大切なプロセスになります。

● 現場で学ぶことで、実践力が身につく

早く社会に出ることで、ビジネスマナーや対人関係、コミュニケーション能力などを若いうちから身につけることもできます。

もちろん楽な道ではありませんが、「進学しない」からこそ得られる学びも確かに存在します。

◆ 「進学しない」ことを選ぶ前に、確認すべき3つの視点

進学しないことを決める前に、以下の3点について確認・検討しておくことをおすすめします。

1. 将来やりたいことがあるか？

まだ漠然としていても、「好きなこと」「やってみたいこと」があるなら、それを伸ばす道を探すのも選択肢です。

2. 高校卒業資格が将来的に必要か？

将来、大学・専門学校・公務員などを考えているなら、「高卒資格」や「高卒認定」は後からでも取得できるよう準備しておきましょう。

3. 周囲にサポートしてくれる人がいるか？

「進学しない」道は、孤独や不安と向き合う時間が長くなりがちです。
信頼できる家族や相談窓口、支援団体などとつながっておくと、安心して進めます。

親が進学を勧めるのはなぜ？家庭の中でできる対話と理解

中学3年生が「高校に行きたくない」と口にしたとき、親の多くは戸惑い、焦り、時には怒りの感情を抱いてしまうものです。
「どうして高校に行きたくないの？」
「進学しないなんてありえない」
「せっかくここまで育ててきたのに…」

そうした反応は決して珍しいものではなく、むしろ多くの親が感じる“当然の不安”です。
しかし、その不安が強すぎると、子どもとの対話がすれ違い、家庭の中に緊張や孤立を生んでしまうこともあります。

この章では、「なぜ親は進学を勧めるのか？」という背景を冷静に見つめながら、親子で建設的な対話をするためのヒントをお伝えします。

◆ 親が進学を「当然」と考える理由とは？

親が高校進学を強く勧めるのには、主に以下のような理由があります。

1. 自分の経験に基づく常識

多くの親世代にとって、「中卒で社会に出る」ことは考えにくく、
「高校に行かない＝苦労する」「人生がうまくいかない」というイメージが強く残っています。

それは、親自身が歩んできた時代背景による価値観でもあります。

2. 子どもの将来への不安

学歴がないと就職できないのでは？
人間関係を築けるか心配
社会の中で自信を持って生きていけるのか？

こうした心配が、「せめて高校には行っておいてほしい」という形になって表れます。

3. 世間体や周囲の目を気にしてしまう

「○○さん家の子は進学校に行くって」
「親戚にどう説明しよう」
そんな“外の目”を意識してしまうのも正直なところでしょう。

親自身も、「わが子が“普通の道”から外れること」に対して、漠然とした不安や抵抗感を抱くことは珍しくありません。

◆ 親子のすれ違いを生まないために知っておきたいこと

進学をめぐる親子のすれ違いには、ある“前提のズレ”があります。

親：「高校には行くのが当たり前。行かなければ将来困る」
子：「高校に行く意味がわからない。行く理由がない」

この価値観のギャップを埋めないまま進学を押しつけてしまうと、
子どもは「理解してもらえない」「信じてもらえない」と感じ、心を閉ざしてしまう恐れがあります。

重要なのは、「進学するかどうか」よりも、「どうしてそう思っているのか」を対話することです。

◆ 対話の第一歩は「否定しないこと」

子どもが「高校に行きたくない」と言ったとき、まず心がけたいのは即座に否定せず、一度気持ちを受け止めることです。

NGな返し方：

「そんなこと言ってると将来後悔するよ」
「甘えてるだけでしょ」
「みんな行ってるんだからあなたも行きなさい」

OKな返し方：

「そう思ったきっかけは何かあった？」
「学校のことで悩んでる？」
「どういう生活ができたら、安心できると思う？」

こうした声かけをすることで、子どもは「話してもいいんだ」「聞いてくれるんだ」と感じ、本音を語る準備が整っていきます。

◆ 解決ではなく、「一緒に考える」姿勢が信頼につながる

親はつい「答え」や「正解」を与えたくなりますが、思春期の子どもにとっては、
「自分で考え、自分で決める」というプロセスこそが成長につながります。

進学する・しない
通信制にするか、フリースクールに行くか
一度働いてみるか、高卒認定を目指すか

どの道を選ぶにしても、**「一緒に調べてみようか？」「気になる学校があるなら見に行ってみようか？」という“並走の姿勢”**が大切です。

親が“誘導する”のではなく、“伴走する”。
この関わり方が、子どもの自立と信頼の土台になります。

◆ 「親が思う幸せ」と「子が感じる幸せ」は違っていい

親として、「子どもには幸せになってほしい」という願いは当然です。
しかし、親が思い描く“幸せの形”と、子ども自身が感じる“幸せの形”は必ずしも一致しないこともあります。

安定した会社に就職してほしい親
自分の好きなことで生きていきたい子ども

このような価値観のズレはよくあることです。

大切なのは、「親が幸せと感じる生き方」を押しつけるのではなく、
子どもが“自分なりの幸せ”を見つけていけるように支えることです。

中3で高校に進学しないと決めた子どもに必要なサポートとは？

「高校には進学しない」と中学3年生の子どもが自ら決断したとき、多くの大人は戸惑いや不安を感じるでしょう。
一方で、その決断にはさまざまな背景や覚悟があり、ただの“反抗”や“逃げ”ではないケースも確かに存在します。

問題は、「進学しない」と決めたその後、どうやって未来をつくっていくかという点です。
それを支えるために、家庭や社会が果たすべき役割や環境づくりが非常に重要になります。

この記事では、「高校に進学しない」と決めた中3生に対して、どのようなサポートが必要なのかを具体的に紹介していきます。

◆ 「高校に行かない」選択の先には“孤立”のリスクも

高校という集団に属さないことで、日常生活の中で他者との接点が極端に少なくなることがあります。

家に引きこもりがちになる
同世代との関わりがなくなる
自分の存在価値がわからなくなる
「このままでいいのか」という不安に押しつぶされる

特に中学卒業後の数カ月～1年間は、**「無所属の時間」**として本人にとっても保護者にとっても不安定な時期です。

この時期をただ静かに見守るのではなく、社会との接点を絶やさないサポートが求められます。

◆ 必要なサポート①：「目的」を一緒に考える伴走者であること

進学しない選択をする中3生は、多くの場合、「何か明確な夢がある」わけではありません。
むしろ「わからない」「とりあえず行きたくない」というところからスタートしていることがほとんどです。

だからこそ、保護者や身近な大人には、

「何がやりたいのか」ではなく「何が嫌なのか」を聞いてあげる
「どんな毎日なら過ごしやすいと思う？」と問いかける
興味を持ったことに小さく取り組める機会をつくる

といった**“一緒に考える存在”になること**が求められます。

目的や夢は、急に見つかるものではありません。
時間をかけて対話しながら、「この先どう生きたいか」を一緒に模索することが本人の未来につながります。

◆ 必要なサポート②：社会との“ゆるやかなつながり”を持たせる

高校に進学しない道を選んだとしても、社会との接点がなくなるのは避けたいところです。

以下のような「安心して人と関われる場」があると、子どもの自己肯定感を育てる支えになります。

● フリースクール

学校に通えない子どもたちのための居場所
学習よりも“過ごし方”を重視するところもある
スタッフや他の生徒と関わりながら社会性を育める

● ボランティアや体験活動

自分が役立てる場で「存在価値」を実感できる
興味のある分野（動物、自然、地域活動など）から選べる

● 通信制高校やサポート校のオープンスクール参加

無理に進学しなくても、「行けるかもしれない場所」を見てみる
将来の選択肢としての“候補”をつくっておくことで心の余裕ができる

こうした活動は、「社会に居場所がある」という実感を子どもにもたらします。

◆ 必要なサポート③：学びの機会を閉ざさない

進学しないからといって、「もう勉強しなくていい」というわけではありません。

知識や教養は、将来の選択肢を広げる大きな力になります。

好きな本を読む
YouTubeやオンライン講座で学ぶ
プログラミングや英語、アートなど興味のある分野から触れてみる

「学校で勉強できない＝学べない」ではありません。
本人の好奇心を大切にしながら、“好き”を起点に学び直せる環境を整えてあげましょう。

将来的に高卒認定試験や通信制高校での再スタートを考えるときにも、少しずつ学習習慣を保っておくことは非常に有効です。

◆ 必要なサポート④：親自身が“焦らない・比べない”

中3で進学しないと決めた子どもにとって、最も苦しいのは、**「親が自分を信じていないと感じること」**です。

「本当にこのままで大丈夫なの？」
「○○くんは進学校に決まったって」
「早く進路を決めなさい」

こうした言葉は、良かれと思っていても、子どもの心にプレッシャーとして重くのしかかります。

親も不安な気持ちは当然ですが、子どもはその不安を敏感に察知し、自信を失いやすくなります。

他の子と比べない
すぐに答えを求めない
小さな成長を一緒に喜ぶ

このような接し方が、家庭を「安心して戻ってこられる場所」に変えていきます。

まとめ｜進学しない選択を支えるには「信じて見守る力」が必要

中学3年生で「高校に進学しない」と決めることは、簡単なことではありません。
そこには、たくさんの葛藤や不安、勇気が詰まっています。

そして、進学しない道を選んだ後こそが、「本当の意味で人生と向き合う時間」になるのです。

学校以外にも学びや社会参加の場はある
子どものペースで少しずつ未来を描けるようサポートする
親は答えを与えるより、信じて待つ存在になることが大切

本人の気持ちを尊重しつつ、**「一人じゃないよ」「あなたの可能性を信じているよ」**というメッセージを、日常の中で伝え続けていきましょう。

それが、進学しないという選択をした中3生にとって、何より心強い支えになるのです。

通信制高校だからこそ可能な夢や目標をもって学習できる環境を探してみてください。
📘通信制高校を一括で比較できる
→ ズバット通信制高校比較で資料請求（無料）